サッカーのワールドカップが間近に迫ってきました！韓国について知る機会も増えてきました。日本では最近、韓国への海外旅行がハワイよりも多くなり、また韓国から日本へ来る方も増えています。
　先日、ＴＶで『韓国からの日本ツアー』というものを見ました。韓国の人に日本はどう映っているかなと見ていると・・・。その中で私の興味を駆り立てたものは、なぜか『キムチ』でした。
日本への旅行、だけど食事は主に韓国料理。そして必ず『キムチ』がついていました。（そういえば日本でも、よく海外旅行には梅干を持って行くなあ。）
それほど韓国の人の生活に欠かせない『キムチ』。キムチをはじめ韓国料理には、何か秘密がありそうです。その秘密を探ってみたいと思います。

韓国料理の中心は何？・・・焼肉？それとも？

　韓国料理というと何を思い浮かべますか？「焼肉！」と答える人が多いのかな。ところが、肉を食べる量は、日本人より韓国人のほうが少ないって知っていますか。意外ですね。そのかわり何が多いかというと、それは野菜。
　そういえば、韓国料理ではキムチ、ナムル、鍋物など野菜料理もたっぷり出てきますね。
野菜をしっかり食べることで、ビタミン、ミネラル、それになんといっても食物繊維を多くとれることは大注目です。
　韓国では日本に比べて肥満を原因とした生活習慣病が少ないのにも、どうやらこの食生活が関係ありそうです。

　サッカー選手も欠かさず食べるというキムチ。韓国の人が野菜をたくさん食べることができるのも、毎日食べるキムチのおかげのようです。
　日本の漬物同様、キムチは食卓に必ずあがるメニューであり、元気の源なのですね。キムチというと白菜のキムチを連想しますが、主な原料の種類、形、副材料の種類や使い方によっていろいろと分けられ、その数なんと２００種類以上あるそうです。
　例えば白菜（ぺチュ）キムチ、大根（カクテキ）キムチ、胡瓜（オイ）キムチ、水キムチ、白キムチ、ポッサムキムチ・・・・・・。
　韓国で食べられているキムチは、塩漬けされた野菜に唐辛子、にんにく、しょうが、アミや小えびの塩辛などの薬味（ヤンニョム）を入れて熟成させ、乳酸菌の働きを利用し作る発酵食品です。
　韓国の伝統的なキムチは、今では栄養学的な価値が立証され始め、健康食品として世界で注目されています。

キムチは日本の代表的な漬物のぬか漬けなどに比べて、乳酸菌がダントツに多く含まれています。
その量はヨーグルトにも匹敵すると言われています。キムチの熟成に従って増加する乳酸菌はヨーグルトのように腸内の有害菌の生育を抑え、整腸作用があります。腸内の活性化につながります。
　キムチの熟成に一番大切なのが、乳酸菌による乳酸発酵で、キムチの味付けはもちろん、保存性をも高めます。またこの乳酸発酵により、キムチ独特の香りと酸味を作り出しています。
　豊富な乳酸菌量の秘密は、日本の漬物にはほとんど使わないえびやたこ、かきなどの海鮮食材が関係しているようです。これらを加えたほうが圧倒的に乳酸菌量が多かったという実験結果が出ています。
　それから、乳酸菌のほとんどがキムチの汁に集中しているそうです。ご飯によく合うキムチは日本の食事にもよくマッチしますね。汁もご一緒にどうぞ！

キムチは野菜の生産が少ない冬場に、ビタミンなどを始めとする副材料の持つ様々な栄養成分を供給してくれるありがたい食品ですね。さらに、発酵によってさらに多くのビタミンが作られることにも注目！
　ビタミンＢ群が特に多く、ビタミンＣ、カロチン、カルシウム、カリウムなど、材料の持つ海や山の豊富な栄養が溶け込んでいます。またキムチは野菜主体の低カロリー食品です。食物繊維をたくさん含み、乳酸菌と共に腸の働きを助けています。

唐辛子の辛味成分です。胃腸に刺激を与え、消化液の分泌を促して食欲を増進させたり、消化吸収をよくする働きがあります。
　それ以外にも最近の研究では、体の代謝機能を高め、脂肪の蓄積を防ぎ、体内の余分な脂肪も燃焼する働きがあることがわかっています。「ダイエットに…」と皆さんも注目の効果です。
　またキムチの食塩量が日本の漬物に比べて少なくてすむことにも関係しています。カプサイシンには、キムチの味を引き締め、腐敗菌の増殖を抑える効果があります。
　この唐辛子のカプサイシン効果で食塩量が少なくなり、乳酸菌も生育しやすくなると言われています。

キムチって奥が深い。まだまだ他にも、にんにくに含まれているアリシンやスコルジニン、しょうがに入っているジンジョロルなどなど、様々な成分が体の生理代謝を活性化しているようです。
キムチパワーはすごいですね。日韓同時開催ワールドカップのこの機会に、日本と韓国の食生活や文化の違いを知るためにも、韓国の味を楽しんでみるのもいいかもしれませんよ。
　さて、キムチ食べに行こうかな。