ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

夏の肌疲れ対策

No.20

2004年9月1日

管理栄養士 杉田 恭子

今年は猛暑が続き、猛暑の連続記録も最長記録を更新し、とにかく暑い夏となりました。夏の強い日差しを受けて知らぬ間に肌は大きなダメージを受けています。そのままの状態でケアをしませんと、肌が荒れてしまったり、シミ、そばかす、シワなど、肌のトラブルの原因になってしまいます。そこで、今回は、夏の肌疲れを回復させる栄養についてご紹介致します。


たんぱく質

肌の栄養として最も重要な栄養素はたんぱく質です。肌はたんぱく質から作られていますので、毎日しっかりと食事からたんぱく質をとることが重要です。たんぱく質は大きく2つに分けることができます。
・動物性たんぱく質(魚、肉、卵、牛乳)
・植物性たんぱく質(大豆、大豆製品)
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のとり方が1:1になるようにすることが理想です。
このたんぱく質とともに様々な栄養素をとることで、より健康な肌が作られます。


では、肌の状態別に肌の疲れを回復させる栄養についてご紹介いたします。
カッコ内は多く含んでいる食品例です。

<乾燥肌>
ビタミンA・・・皮膚の新陳代謝を促進する(レバー・うなぎ・緑黄色野菜など)
ビタミンE・・・血行をよくすることで肌細胞の育成を助ける(植物性油脂・落花生など)
ヒアルロン酸・・・肌の保水性を保つ。強力な保水力がある(動物性食品の骨や皮など)

<ニキビ肌>
ビタミンB2・・・脂質の代謝を促進する(レバー・うなぎ・納豆・緑黄色野菜など)
ビタミンB6・・・たんぱく質から皮膚を作る(レバー・いわし・バナナなど)
ビタミンA・・・角質の代謝を促進する(レバー・うなぎ・緑黄色野菜など)

<シミ、そばかす、シワ>
ビタミンC・・・シミの原因となるメラニン色素を分解する(野菜・果物など)
ビタミンE・・・活性酸素を防ぎ、肌の老化を予防する(植物性油脂・落花生など)
β-カロテン・・・活性酸素の発生を防ぎ、肌の老化予防、若返りに働く(緑黄色野菜など)
コラーゲン・・・肌の新陳代謝を促進し、肌の歪を防ぐ(動物性食品の骨や皮)
ヒアルロン酸・・・活性酸素を減少させ、シミ・シワの原因となる過酸化脂質の生成を抑制
         (動物性食品の骨や皮)


<ポイント>
洗顔の後は化粧水でたっぷりと肌に水分を与えましょう。ビタミンなどを摂取して、肌への効果が現れるのはおよそ2週間後。肌の生まれ変わりの周期は、約28日間。すなわち肌が新しく生まれ変わるまでに、およそ1ヶ月はかかります。焦らず、気長に肌のお手入れを続けましょう。


夏の肌疲れに効果的なビタミンたっぷりの飲み物をご紹介致します。

○にんじんジュース(1人分)
・にんじん 1本img_09_1
・りんご 1/2個
・レモン汁 小さじ1/2

1)人参、りんごは洗って皮をむきます。
2)すべての材料を一緒にミキサー(ジューサー)にかけてできあがり。
※にんじん、りんごは皮をむかずにジュースにすると、より栄養価が高くなります。

○トマトジュース(1人分)
・トマト 中1個img_09_2
・グレープフルーツ 1/2個
・はちみつ 小さじ1~2

1)グレープフルーツは皮をむき、一口大に切っておく。(白い皮の部分も全てとる)
2)トマトは洗ってヘタの部分をとり一口大に切っておく。
3)すべての材料を一緒にミキサー(ジューサー)にかけてできあがり。
※グレープフルーツは果汁絞り器で果汁のみを絞ってもOK。