正月も明け、いよいよ2008年も本格的にスタートです!
お正月のお飾りといえば、松飾り、しめ飾り、他にも色々ありますが、最近では、クリスマスのイルミネーションを飾るお宅が増えた一方で、お正月飾りを飾っているお宅は少なくなっているように思います。
以前は12月下旬になると、あちらこちらでお飾りが売られ、鏡餅用の餅をつく風景も多く見られたものですが、最近ではすぐに飾れるような簡単な鏡餅が売られるようになったりと様変わり致しました。
形は変われども、伝統行事としてのお正月の風習はぜひ残していきたいものですね。
今回は鏡餅・鏡開きについてご紹介致します。
鏡餅って? それぞれの意味すること
昔の鏡は、青銅製の丸形で、「三種の神器」として、神事に用いられるものでした。この銅鏡に似ていることから「鏡餅」という名前が付けられたといわれています。
また、鏡餅の「鏡」は「鑑みる(手本などに照らして考える)」にあやかり、「かんがみもち」と呼んでいたのが変化して、「鑑餅」⇒「鏡餅」になったとも言われているようです。
その他、鏡餅の餅の形、飾り方にはそれぞれ意味があります。
●丸い形:「家庭円満」を表している
●餅を重ねる:「一年をめでたく重ねる」ということを意味している
●橙(だいだい):木から落ちずに実が大きく育つことより「代々(橙)家が大きく繁栄する
ように」ということを意味している
●昆布:名前より「よろこぶ」ということで縁起物とされている
●御幣(ごへい):四方に大きく手を広げ、繁栄するようにという意味がある。紅白の赤色
には、魔除けの意味もある。
●裏白(うらじろ):古い葉とともに新しい葉がしだいに伸びてくることから、久しく繁栄する
という縁起物
●四方紅(しほうべに):お供えをのせる色紙。四方を「紅」でふちどることで「天地四方」を
守り、一年の繁栄を願う物
鏡餅を飾るタイミング
鏡餅は29日と31日を外して飾るのが良いと言われています。
これは、29日は「苦に通じる」として、31日は「一夜飾り」(葬式の飾りが一夜飾り)として不吉とされているからです。
飾るタイミングは30日でも良いようですが、「八」には末広がりの意味があるので、28日が最適とも言われているようです。
運を開く鏡餅
お正月が終わると、お供えしていた鏡餅は「鏡開き」を迎えます。
この風習はもともと武士の時代からの風習でした。
正月の終わり・仕事始めに、具足(鎧や兜)にお供えした「鏡餅(具足餅)」を下げて雑煮にして食べたことが始まりと言われています。
武士社会では「切る」という言葉は切腹を意味し縁起が悪いとされていたため、餅を切る際には刃物を使わず「割る」ようになりました。
ただ、「割る」という言葉もおめでたい場では縁起が悪いため、「運を開く」にかけて「開く」という言葉を使い、「鏡開き」と呼ぶようになったようです。
鏡開きを行なう日
武家社会で「刃柄(はつか)」を「二十日」とかけて、鏡開きは20日に行なわれ
ていたようです。
しかし、徳川三代将軍家光が亡くなった日が20日であったため、この日を忌日として避け、幕府の蔵開きの日であった11日を鏡開きの日と変更したと言われています。
鏡餅利用方法
鏡開き後の鏡餅は、お汁粉で頂くのが一般的ですね。寒い季節に温かいお汁粉は身も心もポカポカになります。
お汁粉以外ではこんなお茶菓子はいかがでしょう?この機会に手作りしてみましょう。
●鏡餅のおかき●
【材料】
・鏡餅 適量
・しょうゆ お好みで
・塩 お好みで
・青海苔 お好みで
【作り方】
①鏡餅をサイコロ大に割ります。
②油を160~170℃に熱し、①をキツネ色になる位まで揚げます。
③油を切って、醤油、塩、青海苔などお好みでかけて出来上がり!
サイコロ大に割った鏡餅は、そのまま揚げれば、やや柔らかめのふっくらおかきに、天日でカラカラになるまで(1週間位)乾燥させてから揚げれば、カリカリのおかきになります。
天日で乾燥させるときはそのまま広げておくと、風で飛ばされてしまったり、鳥さんたちのおやつになってしまうことも・・・。大きめのネットに入れて干すのがおすすめです。