まだまだ寒い日々が続きますね。この寒い冬に旬を迎える野菜の1つに水菜があります。
近年、サラダ野菜として人気の水菜ですが、霜が降りる2月頃のものが特に美味しいと言われています。今月はこの水菜の栄養やおすすめの食べ方をご紹介します。
水菜の由来
日本特産の野菜で、京都を中心に関西で栽培される伝統的な冬の京野菜のひとつです。
「水菜」の名前の由来は、かつて肥料を使わず畑の畝に水を引いて栽培していたことによります。京都では「八百屋の店先に水菜が並び始めると冬も本番」といわれます。
京野菜を代表する青菜であることから、地方によっては、京菜とも呼ばれます。
水菜の選び方のポイント
一般的に広く食べられている水菜は千筋京水菜と言い、繊細な葉っぱを千本近くつける大株の水菜です。最近はサラダなど生にして食べることが増えてきたため、大株になる前の若いものを収穫しています。
水菜を選ぶときのポイントをご紹介します。
① 葉の部分の緑が濃い色で、茎の部分は細くて真っ白なもの
② 葉につやがあり、ピンとしてしおれていないもの
③ 根元の切り口が小さいもの
美味しく食べるための保存方法
日もちがしないので、購入後はできるだけ早めに使い切るのがポイントです。乾燥してしまうと、鮮度がみるみる落ちていきますので、適度な水分を保てるように保存しておくことが必要です。
・冷蔵庫に入れるときはぬらした新聞紙で包んでからビニール袋に入れる。
・冷蔵庫の野菜室に立てて保存
※水菜を冷凍保存する場合
サッと軽く茹でてから、水気を絞って小分けにします。ラップに包んでから冷凍用の保存袋やタッパーなどの容器に入れて冷凍保存しておくと調理の際に便利です。
水菜の栄養
水菜は栄養的にも優秀で、鉄分、カルシウム、ビタミンCが葉野菜の中では特に多く含まれています。
鉄分は血液中のヘモグロビンを作る成分で、貧血の予防に役立ちます。鉄分は体内で吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンCと一緒に取ると吸収が高まります。水菜にはビタミンCも豊富に含んでいるため、効果的に摂取することができます。
カルシウムは骨や歯を丈夫にするために欠かせません。カルシウム源の食品といったら「牛乳」はよく知られていることですが、意外にも、水菜100gあたりのカルシウム量は牛乳コップ1杯分(200g)と同じ程度含まれているのです。牛乳や乳製品が苦手な方にお勧めです。
100gあたり | 水菜 | ほうれん草 | 牛乳 |
カルシウム(mg) | 210 | 49 | 110 |
またビタミンCは、しみ・そばかすを防ぎ美肌づくりや、この時期の風邪予防にも効果的です。
水菜の召し上がり方
水菜はあくがなく、漬物やサラダなど生でも楽しめる野菜です。また魚や肉の臭みを消す効果があるため、鍋物には最適です。調理する際には、水菜のシャキシャキとした特有の食感をいかすために加熱しすぎないよう注意しましょう。
●豚肉と水菜のみぞれ鍋●
【材料】1人分
・豚肉 80g
・水菜 30g(約1株)
・大根 120g(約4cm)
・もち 1個
~調味料~
・だし汁 200g
・醤油 大さじ1.5弱(24g)
・みりん 大さじ1弱(10g)
・塩 少々
~薬味~
・ゆず、ねぎなどお好みのもの
【作り方】
① 大根はおろしてはザルに上げて軽く汁気を絞り、おろしとおろし汁に分ける。
② 餅は焼いておく。
③ 鍋に大根おろし汁と調味料(だし汁、醤油、みりん、塩)を鍋に入れ、火にかける。
④ 煮立ったら豚肉を加える。
⑤ 豚肉に火が入ったら大根おろしを加え、煮立ったところで焼いた餅と水菜を加え一煮立ち
させる。
⑥ お好みでゆず、ねぎなどを加えて下さい。しょうゆやポン酢を少しかけて召し上がるのも
おすすめです。
お正月にあまっているお餅(炭水化物)を加えて、お肉(たんぱく質)、野菜(ビタミン、ミネラル)が入った栄養バランスがとれた一品です。 是非試してみて下さい。