徐々に気温も上がり、夏らしくなってきましたね。もう夏バテ気味の方も、いらっしゃるかと思います。
そんな夏バテ対策におすすめの旬の食材は、にがうり(ゴーヤ)です。
沖縄の代表的食べ物として知られる、にがうりの栄養やおすすめレシピをご紹介します。
にがうりとは…
ウリ科の一年生ツル草で、正式和名はツルレイシ、別名ゴーヤと呼ばれています。
このゴーヤという名称は沖縄の方言でにがうりのことを意味しています。
私達が普段良く目にする緑色のにがうりは、大きく以下の二つに分けられます。
●沖縄産のにがうり
丸々と太ったずんぐりとした形をしています。本州のものと比べて、苦みが少なく、肉厚で、
ジューシーなのが特徴的です。
魚のハリセンボン(沖縄ではアバシー)に似ているため、アバサーと呼ばれています。
●沖縄産以外のにがうり
本州で主流のにがうりは、沖縄産のものよりスラリとして細長く、強い苦味があると言われています。
九州産のにがうりは表面の突起(イボイボ)も細長い形をしています。
にがうりの苦味はその一つ一つにより、いわば個体差が大きいのであくまで目安です。
選び方・保存方法のポイント
●選び方
美味しいにがうりの選び方のポイントをご紹介します。
・鮮やかな濃い緑色をしているもの
・表面のいぼにはりがあり、つぶれていないもの
・ずっしりと重みがあるもの
●保存方法
にがうりをすべて使い切れなかったときは、用途に応じて上手に保存しましょう。
【冷蔵保存(約1週間)】
早めに中の種とわたを取り除いて、水洗いせず新聞紙にくるんでビニール袋に入れて冷蔵保存。高い室温で放置すると黄化が早まりビタミンCも損失されるので注意が必要です。
【冷凍保存(約3ヶ月)】
生のまま薄くスライスし、料理に使う1回分ずつラップに包み冷凍すれば、加熱する料理に使えます。解凍せずにそのまま調理できます。
【乾燥保存(約半年)】
生のまま薄くスライスし、ザルに広げ、天日に干して乾物にすれば長期保存できます。
にがうりの栄養
にがうりの特徴である苦味成分、またビタミンも豊富に含まれているため、沖縄の長寿を支えている野菜と言われています。
●モモルデシン(苦味成分)
モモルデシンには、血糖値だけでなくコレステロールの低下作用もあると言われています。
また、胃腸を刺激して食欲を増進させる働きや体を冷やす働きがあるため、夏バテの時にはおすすめです。
●ビタミンC
にがうりには野菜の中でも特に多くのビタミンCが含まれています。ビタミンCが多く含まれている果物の1つ、いちごと比較すると、100gあたりのビタミンC量はにがうりの方が多く含まれているのです。
100gあたり | にがうり | トマト | いちご |
---|---|---|---|
ビタミンC(mg) | 76 | 15 | 62 |
にがうりのビタミンCは熱に強いため、有名なゴーヤチャンプルーなど加熱
しても、ビタミンCはほとんど失われないという特徴を持っています。
免疫力を高め、強力な抗酸化作用が生活習慣病の予防に有効です。
また、コラーゲンの生成に欠かせないビタミンで、紫外線でダメージを受けやすい夏には大切な栄養素です。
苦味を和らげる方法
にがうりの特徴と言えば苦味です。この苦味が苦手な方も多いと思います。苦味の原因は、特にわたと種の部分が強いのです。調理するときは縦半分に切ってから、わたと種をスプーンで丁寧に取り除くことがコツです。
また、にがうりの苦味を少しでも和らげるための方法をご紹介します。
・水にさらす。(20~30分程度)
※あまり長時間つけるとビタミンCは溶け出すので注意が必要)
・薄切りにする。
・揚げる、又は炒める。(よく炒めることがこつ)
・塩もみする。(時間を長く置けばより苦味は和らぎます)
・かつお節とあわせる。
・下ゆでする。
しかし、苦味をとることは苦味成分効果も減ってしまうことになりますので、適度に苦味を残した方がよさそうですね。
おすすめレシピ
苦味も和らげ、夏バテ防止にピッタリのレシピをご紹介します。
塩もみをして油で揚げているため、にがうりの苦味が和らぎます。
お子様でも食べることが出来る1品です。是非試してみて下さい。
●ゴーヤチップス●
【材料】1人分
・にがうり 1/4本(約50g)
・片栗粉 小さじ1/2(1.5g)
・油 適量
・塩 少々
【作り方】
1. 縦半分に切ってからわたと種をスプーンで丁寧に取る。
2. 2~3mmの薄さにスライスする。
3. 切ったにがうりは軽く塩もみをする。その後、ペーパータオル等で水気を切る。
4. 全体的に片栗粉をまぶす。
5. 170度程度に熱した油でじっくり揚げる。
6. 揚げた後に塩をふりかける。
【ポイント】
カレー粉やガーリックパウダーを使用すると、また違った風味が楽しめます。
お酒のおつまみにもぴったりです。