立春というもののまだまだ厳しい寒さが続く毎日ですね。2月といえば「節分」です。
節分といえば豆まきをしたり、太巻きを食べたりしますよね。
今回は節分のときに食べると縁起が良いとされる太巻き「恵方巻き」についてご紹介します。
恵方巻きとは?
恵方巻きは、丸かぶり寿司ともいわれています。江戸時代末期から明治時代初期において、
大阪の商人による商売繁盛の祈願事として太巻きを食べるようになったそうです。
恵方巻きには様々な説がありますが、厄落としや縁起担ぎの願いごとをするときに太巻きを
丸かじりするものとさせています。
●太巻きを鬼の金棒に見立てる → 「邪気をはらう」
●切らずに長いまま太巻きを食べる → 「縁を切らない」
●太巻きにたくさんの具を包みこむ → 「福を巻く」
このような意味が含まれ、豆まきと同様に祓鬼来福の祈念を行うものとされ、節分で食べるようになったといわれています。また、恵方巻きの「恵方」とは、その年の干支によって定められた最も良い方向のことで、その方向に福の神(歳徳神)がいるといわれています。恵方の方向で食べるようになったことから「恵方巻き」といわれるようになりました。
発祥地が大阪府や滋賀県などであり、関西を中心に食べている人が半数以上いますが、関東では4割の人しか節分に恵方巻きを食べていないようです。はじめは関西でしか食べられていませんでしたが、現在は全国に広がってきています。
【恵方巻きの食べ方】
節分の夜にその年の恵方に向かって目を閉じて一言も喋らず、願い事を思い浮かべ
ながら太巻きを丸かじりします。
★2013年の恵方は「南南東やや右」です。
恵本巻きの中身について
巻き寿司は福を巻き込むと言われています。地域によって具材の違いがあるようですが、縁起が良いということで七福神にちなんで7種類の具材を使って巻くことが多いそうです。
1.うなぎ ・・・恵比寿(漁業の神)
2.酢飯 ・・・大黒天(農業の神)
3.桜でんぶ ・・・毘沙門天(赤い神鬼の赤を表す)
4.きゅうり ・・・弁才天(唯一の女性花咲く神)
5.しいたけ ・・・福禄寿(子宝を叶える神)
6.かんぴょう ・・・寿老人(細く長く長寿を願う神)
7.厚焼き玉子 ・・・布袋(家族円満、金運の神)
恵方巻きの栄養
恵方巻きには様々な食材が入っているので、栄養も豊富です。
恵方巻き約1/2本分とおにぎり1個分の栄養価を比較してみました。
【恵方巻き】 【おにぎり(鮭)】
エネルギー:260kcal エネルギー:220kcal
たんぱく質:8.7g たんぱく質:6.5g
脂質:3.6g 脂質:2.0g
炭水化物:48.1g 炭水化物:41.3g
カルシウム:43mg カルシウム:9mg
食物繊維:2.0g 食物繊維:0.7g
おにぎりと比べるとたんぱく質も多く、また日本人に不足がちなカルシウムや食物繊維が豊富に含まれています。
カルシウムや食物繊維は、血中コレステロール低下作用、血圧低下作用、便秘解消などの効果があります。また、酢には血糖値の上昇抑制効果があり、酢飯にすることで急激な血糖値の上昇を抑えることができます。通常の白米ではなく、たまには酢飯もお勧めです。
手軽に食べられるわりには高栄養で健康的な食品なので、時間がないときの食事やまた受験期の夜食としても良いかもしれませんね。
おすすめレシピ
家でも意外と簡単に恵方巻きが作れます。基本的な恵方巻きのレシピをご紹介します。
【材料】(2本分)
・ご飯 ・・・500g
・寿司酢
(酢:1/5カップ(40ml)、砂糖:大さじ3弱、塩:小さじ1・1/3をよく混ぜておきま
す)
・干ししいたけ ・・・4枚
(椎茸の戻し汁:1カップ、醤油:小さじ1・1/2、砂糖:小さじ1・1/2)
・かんぴょう ・・・5g
・卵 ・・・2個
(砂糖:小さじ1・1/2、塩:少々、油:小さじ1)
・きゅうり ・・・1/2本(縦に切ったもの)
・全形のり ・・・2枚
・桜でんぶ ・・・大さじ3
【下準備】
*酢飯を作る*
ボウルにご飯、寿司酢を入れすばやく混ぜる。うちわで扇ぎ、冷ましていく。
※混ぜすぎると粘りがでてしまうので注意してください。
*しいたけとかんぴょうの煮物を作る*
①干ししいたけは、ぬるま湯で戻し、戻したら石づきを切り落とす。
※戻し汁はとっておいてください。
②かんぴょうは洗って塩をふり手でよくもむ。さらに水洗いして水気を絞り、鍋で
3分ほど煮る。
③戻したしいたけとかんぴょうは、椎茸の戻し汁と調味料を入れた鍋に入れ火にかける。
④ひと煮立ちさせたら砂糖と醤油の順に入れて、煮汁がなくなるまで中火で煮詰める。
⑤しいたけは5mmくらいの薄切りにし、かんぴょうは海苔の幅くらいに細長く切る。
*厚焼き玉子をつくる*
①卵に砂糖、塩を入れ、切るようにして混ぜる。
②フライパンに油をひき、1/5量ずつくらい入れながら、厚焼き玉子を作っていく。
※四角い卵焼き用フライパンを使うと簡単につくれます。
*きゅうりを切る*
きゅうりは1/2本をたてに切り、長いスティック状にしておく。
【作り方(巻き方)】
① 巻きすに全形のりをたて長におく。
※のりには裏表があるので、つるつるした表面を下にして巻いていきます。
② 250g(半分)の酢飯を小分けにしてのりの上にのせる。のりの上下1.5cm残して、
全体が均等の厚みになるように平に広げる。
③ 真ん中より少し下のところに横線にくぼみを作っていく。
④ 手前からきゅうり、厚焼き玉子、桜でんぶ、しいたけとかんぴょうの順にのせていく。
※このとき、しいたけやかんぴょうは、しっかり水気を絞っておく。
⑤ 手前から巻きすごと折り上げ、具がずれないように具を指で押さえながら巻き、
具の反対側と合致させて巻き込むように巻いていく。
⑥ 最後に崩れないように全体をキュっと押さえ、形を整える。両端から酢飯がはみでた場
合は、ぬれた布巾で押さえて形を整える。
【ポイント】
のりに酢飯をのせるとき、手を酢水につけるとご飯が手に付きにくくなります。
節分の日に、恵方巻きを食べながらお願いごとをしてみてはいかがですか?