新年おめでとうございます。
年末年始はごちそうが多く、食生活も乱れがちであったと思います。
日常の生活に早く戻れるように、食生活も含めて心配りをしましょう。
1月7日には、一年の無病息災を願って七草粥を食べる習わしが
ありますが、正月疲れで弱った胃腸を労わる意味合いもあると言われています。
今回はその七草の中から、かぶをご紹介します。
かぶは低エネルギーで、調理により姿・形を変え、色々な味を楽しむことができます。
かぶの豆知識
春の七草に謳われる「すずな」はかぶを指すことからも分かるように、歴史の古い野菜です。古事記や日本書紀にも栽培などの記述があり、その頃には、根よりも葉を主に食べていたとも言われています。
かぶの栄養
かぶは、根と葉の栄養成分が違う食品です。
●根
淡色野菜で、ビタミンCを多く含み、でんぷん消化酵素のアミラーゼを含んでいます。
アミラーゼは、整腸効果が期待でき、食べ過ぎの不快感をとってくれます。
●葉
緑黄色野菜で、β-カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などを含んでいます。
かぶの選び方
●根の部分の表面につやがあり、白く、丸いもの
●持ったときに重量感のあるもの
●葉の緑色が鮮やかで、みずみずしいもの
●茎にしっかりと堅さがあるもの
かぶの保存方法
かぶは、葉をつけたままにしておくと、根の水分を葉が吸い上げて、すができることがあります。
葉と根は別々にして、ポリ袋に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
葉は2~3日、根は1週間ほどが目安です。
かぶの切り方と使い方
●くし形切り:煮物
茎のあった面を下にして、半分に切り、さらに2~3等分にする
●半月切り:即席漬け、サラダ、マリネ
茎のあった面を下にして、半分に切り、切り口を下にして、好みの幅に薄く切る
※茎を2~3cm残した半月切りにすると、焼き物の付け合せやお吸い物の具など、料理の飾りに
もなります。
●菊花切り:酢漬け、焼き物の付け合せ、お吸い物の具
茎のあった面を下にして、上下に割り箸を置く。割り箸に当たるところで、包丁の刃が止まるように、端から細かい切り込みを入れる。かぶの向きを90度回転させ、同様に端から切り込みを入れる。
※かぶを菊の花のように切ることで、料理を華やかにしてくれます。
かぶの食べ方・調理のポイント
かぶは淡白な味でアクが少ないため、和・洋どちらでもおいしく食べられます。
●生
(例)サラダ、味噌をつけて食べる、和え物、酢の物、浅漬け、ピクルス
かぶに含まれるアミラーゼやビタミンCは熱に弱いので、生で食べることにより効率よく栄養をとることができます。
また、コリっとした食感や甘みを楽しめます。
●煮物
かぶの根は火が通りやすく、味がしみこみやすいですが、煮崩れしやすいです。
加熱は短時間にしましょう。
●汁物
(例)コンソメスープ、味噌汁、ポタージュ、シチューの具
●蒸し物
(例)かぶら蒸し:かぶをすりおろし、そのつなぎとして卵白をまぜ、蒸す
かぶら蒸しは冬の寒い日にかぶらの白さを雪に見立てて食すという風流な食べ物です。
銀あんをかけるなどして食べます。
おすすめレシピ
寒い冬に、体が温まる一品をご紹介します。
●かぶのポタージュ
【材料】2人分
かぶ 小2個
玉葱 1/4個
サラダ油 大さじ1
日本酒 60cc
水 260cc
牛乳 100cc
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
かぶの葉 適宜
【作り方】
① かぶは皮つきのまま1cm角に切り、玉葱はみじん切りにする。
② かぶの葉は塩少々を加え、さっと茹で、小口切りにする。
③ 鍋にサラダ油、玉葱を入れ油をなじませ、中火にかけ、玉葱が透き通るまで炒める。
④ かぶを加え、軽く炒め合わせて蓋をし、5分ほど蒸す。
⑤ 日本酒を加え、アルコールがとんだら水を加え、沸騰したら弱火にし、10分煮る。
⑥ 火をとめ、牛乳を加え、全体をミキサーにかける。
⑦ ⑥を鍋に戻してひと煮立ちさせ、塩・こしょうで味を整える。
⑧ 器に注ぎ、②のかぶの葉をちらす。
【アレンジ】
●かぶの半分をミキサーにかけ、半分をくし型切りにすると別の食感を楽しむ
ことができます。
●かぶの皮をむいてすりおろせば、ミキサーを使わずに作ることができます。
●かぶの葉はポタージュ以外に、炒め物、煮物、和え物、味噌汁の具にも使用できます。