年度末になり新生活の準備で忙しい時期ですね。寒さもあと少し。桜の開花もすぐそこです。
春分の日を過ぎると徐々に暖かくなるので身体も動かしやすくなります。ピクニックなど外に出かけてみてはいかがでしょう。
今回は春においしい野菜、春キャベツをご紹介します。
今が旬の春キャベツ
キャベツはアブラナ科の植物でヨーロッパが原産です。青汁などで有名なケールがその祖先と言われ、ブロッコリーやカリフラワーもキャベツの仲間です。日本には江戸時代に渡来し、初めは観賞用として栽培されていました。野菜として普及したのは明治時代以降です。
一年中食べることができるので野菜の定番となっているキャベツですが、主に冬に出回るキャベツが一般的なキャベツです。もうすぐ出回る春キャベツは、秋に種を巻き、春に出回る春系キャベツです。葉の巻きがゆるく内側まで黄緑色をしていて、柔らかく甘みがあるのが特徴です。
おいしい時期
収穫量
季節によって収穫する産地が変わります。全体の収穫量1,357tのうち、春キャベツは1割にも満たない113tです。ある意味貴重なキャベツでもありますから、是非旬の春キャベツを頂きたいですね。
| 全体量(1375t) |
| 春キャベツ | 夏秋キャベツ | 冬キャベツ |
1位 | 群馬県 |
| 千葉県 | 群馬県 | 愛知県 |
2位 | 愛知県 |
| 愛知県 | 長野県 | 千葉県 |
3位 | 千葉県 |
| 神奈川県 | 北海道 | 鹿児島県 |
農林水産省野菜出荷生産統計平成23年度
選ぶポイント
生食が向いている春キャベツですので、より新鮮なものを選びましょう。
●葉の巻きがゆるくふっくらしているもの
●外葉にツヤがあり、張りのあるもの
●芯の切り口が瑞々しく、変色やひび割れがないもの
●半分にカットされているものは断面が盛り上がっていないもの
保存方法
●芯をくり抜き、湿らせたキッチンペーパーを詰め、ビニール袋に入れ冷蔵庫に保管します。
キャベツは芯から傷んできます。春キャベツは特にしおれやすいので早めに食べましょう。
栄養
●ビタミンU(別名:キャベジン)
胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、粘膜の修復を助けるといわれています。別名キャベジンは胃腸薬の名前でも有名です。ビタミンUは胃酸の分泌を抑える働きもあるので、歓送迎会などの宴会で胃があれやすいこの時期にぴったりです。
●ビタミンC
含有量は淡色野菜の中ではトップクラス。ビタミンCは「美容ビタミン」とも言われ、冬の乾燥でストレスを溜めたお肌の改善に欠かせない栄養素です。体内で作ることができないので食事からとることが必要です。特に芯の周りや外葉に多く含まれます。
●イソチオシアネート
アメリカのNCI(国立癌研究所)が、がん予防に効果の高い食品をピラミッドで表した「デザイナーズフーズ・ピラミッド」でキャベツは上段に位置しており、キャベツに含まれる「イソチオシアネート」が注目されています。イソチオシアネートは辛みのもととなる成分ですが、キャベツに含まれるイソチオシアネートは辛みを感じない状態になっているので、辛みが苦手な方でもたっぷり食べることができます。
おすすめレシピ
困った時の一品に!キャベツの簡単メニュー
●キャベツの酒蒸し
【材料】
キャベツ・・3枚
酒・・大さじ2
しらす・・・大さじ2(10g)
おかか・・・1.5g
ポン酢・・・大さじ1
【作り方】
①キャベツをざく切りにし、耐熱皿に盛る。
②酒をふりかけ、ラップをして電子レンジで2分温める。
③器に盛り、しらすとおかかをトッピングし、ポン酢をかける。
※アレンジとして、薄切りの豚肉を加えるとメインのおかずにもなります。豚肉を重ならないようにキャ
ベツにのせ、レンジで約6分ほど(豚肉に火が通るまで)温めてください。油を使わないので低カロリ
ーで、豚肉の旨みも加わって低塩分でもおいしく頂けるヘルシーな一品になります。