スペイン料理

8月の休暇にスペインへ行ってきました。スペインは食材が豊富で、素材を生かした料理が多く、岩塩をかけてグリルした海老は甘く、サラダもオリーブオイルとバルサミコ酢をかけるなどさっぱりしたものでとてもおいしかったです。今年は日本スペイン交流400年でもあり、最近ではスペインへの関心が高まっています。
今月はスペインでの写真とともに、スペイン料理をご紹介してまいります。 paella

スペインの料理

スペインはヨーロッパのイベリア半島にあり、地中海や大西洋に面しているため魚介類が豊富です。また農業国でもあるので野菜や果実の栽培が盛んで、市場には様々な食材が並びます。スペイン料理といっても、地域によって特色があり、海に面した東部や北西部は魚介類が多く、南部はイスラム教の影響をうけています。また内陸部では肉料理、煮込み料理が多くみられます。

代表的なスペイン料理
(1) パエリア
東部のバレンシア地方の郷土料理です。パエジェーラという平たい鍋で食材を炒め、米と水を加えて炊いた米料理です。魚介のだしが米にしみ込んで旨みがあり、世界的にも人気の高いスペイン料理です。

gazpacho (2) ガスパチョ
南部のアンダルシア地方の料理です。トマトをベースとした冷製野菜スープです。本来はパン、ニンニク、オリーブオイル、酢で作っていましたが、トマトやピーマン、玉ねぎなどの野菜を細かく刻んでいれたり、ペースト状にしたりしています。

(3) コシード
中部のカスティーリャ地方に多い料理です。壺の陶器にひよこ豆、じゃがいも、豚肉などをいれて長時間煮込みます。まずはスープをとり出しパスタを入れて1皿とし、その後具をメインとしていただきます。

pincho (4) ピンチョス
北西部のバスク地方のメニューで、小さいパンにアンチョビやポテトサラダなど少量のおかずをのせ、立ったままでも手軽に食べられる簡単なおつまみです。

スペインの特産物

(1) イベリコ豚
　スペインの南西部で飼育されているスペイン原産の黒豚です。一般的にイベリコ豚というと血統50％以上のものをいいますが、その中でも血糖100%のものを“イベリコ・プーロ”といいます。飼料や育て方によりランクが分けられており、秋から冬にかけては放牧飼育を行い、自然に近い状態で育てられ、ドングリのみを食べて育った最高級品といわれるベジョータなどがあります。
　また、イベリコ豚の生ハムはハモン・イベリコといい、ハモンとは後ろ脚のもも肉を骨つきで塩漬けにし、熟成したものです。
　今回私は市場で、最高ランクのベジョータのハモン・イベリコを初めて食べたのですが、ほんのりとナッツの香りがし、あまりの美味しさに感激してしまいました。日本ではなかなか食べる機会はないかもしれませんが、機会があったら是非お勧めいたします。

　見事なハモン・イベリコたち

市場にはつるして置いてあり、切ったばかりの生ハムを食べることができました。

○栄養
豚肉はビタミンB1やナイアシンが多く、身体の代謝に欠かせないビタミンです。
ビタミンB1は疲労回復に効果があり、夏の暑さに疲れた身体にぴったりです。

(2) オリーブ
　生産量は世界1位で、2位のイタリアの倍以上の生産量を誇ります。スペインの中でも南部のアンダルシア地方が最も多い生産量です。オイルにされるオリーブは全体の96％で、 4％がテーブルオリーブとなります。テーブルオリーブのグリーンは未熟な実を、ブラックは完全に熟した実を収穫したものです。主にピクルスとして出回っていますのでそのままおつまみやサラダのトッピングとして食べられています。
また果実から油を絞り生成されたエクストラバージンオリーブオイルは一番搾りのオイルで風味が良く、サラダなどの生食に適しています。

　市場に並ぶたくさんのオリーブ　

olive_market 今回あちこちのバルを楽しんできましたが、日本でよくみかけるオリーブよりはるかに大粒のピクルスがおつまみとして出てきました。
※バルとは立ち飲み屋のようなお酒もコーヒーも飲めて軽食ができるところです。

　アンダルシア地方に広がるオリーブ畑

olive_field 車窓から見える景色が一面オリーブの木です

○栄養
オリーブは脂質やビタミンEを多く含みます。オリーブの脂質に多く含まれるオレイン酸は酸化されにくく、ビタミンEは抗酸化作用があるため、老化の原因である身体の酸化を防ぎます。

スペインの料理

スペインの特産物

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