お正月のお雑煮、鏡開きと日本人の祝い事や儀礼には古くから『お餅』が関わってきました。古代の日本人は米粒に『イネの魂』が宿っていると考えていたそうです。お米を凝縮させたお餅にはお米の持つパワーが特にこもっているとされ、精神的にもエネルギーに溢れた神聖な食べ物として、伝えられてきました。
現代にもこのお餅パワーが受け継がれているようです。先日、興味深い話を耳にすることができました。シドニーオリンピック女子マラソンの高橋尚子選手がレース前の朝食でお餅を食べていたということです。(もちろんお餅だけではありませんが、専属の栄養士さんがきちんとサポートしています)
お餅は他の穀類に比べて少ない量でエネルギーが高く、しかも食物繊維や脂質をほとんど含まない消化の良い食品です。レース前のエネルギー確保のためにも好都合だったのですね。高橋選手も古代からのお餅の神聖なパワーをもらったのかもしれません。 さて、お餅は消化されやすく、胃に負担がかかりにくいという特徴があります。食が細い方、食欲がないとき、運動前の食事などにはおすすめです。
ただ、美味しく食べられるのでつい2個、3個と食べてしまいますが、お餅2個でご飯1杯強に相当するので、食べ過ぎには要注意です。 また、お餅だけでなく肉や大豆製品(たんぱく質)、野菜(ビタミン、ミネラル)をプラスすると栄養バランスもぐっと良くなります。そう考えると、お雑煮は理想的なお餅メニューですね。
こういったことを知るとなぜかいつものお餅が違うものに見えてきます。21世紀にも古くからのお餅パワーを受け継いでいきたいですね。
☆おすすめお餅レシピ☆
『 野菜たっぷり揚げ出し玄米餅 』~香ばしくてくせになる!~
材料: 玄米餅 小8個
( 4人分 ) 豆腐 1/2丁
小松菜 1/2束
生椎茸 4枚
大根おろし 400g(2カップ)
出し汁 2カップ
しょうゆ 大さじ2杯
みりん 大さじ2杯
酒 大さじ1杯
塩 小さじ1/2杯
片栗粉 適宜
☆ 作り方 ☆
1 お餅は片栗粉をまぶし、中温できつね色になるまで揚げます。
水切りした豆腐も同様に片栗粉をまぶし揚げておきます。
2 小松菜はさっとゆでておき、水にさらして水気をきって5cmに切ります。
しいたけは半分に切り、大根おろしは軽く水気をきっておきます。
3 出し汁に調味料を入れて煮立て、椎茸、お餅、豆腐を加えて1~2分煮ます。
4 大根おろし、小松菜を加えてひと煮立ちさせます。
★お餅がカリッとしたほうがお好みなら、野菜などを煮込んでから、
揚げたてのお餅にジュッとかけてもおいしく食べられます!