ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

『砂糖不使用=甘くない?・低カロリー?』

No.5

2001年6月1日

管理栄養士 鶴見 香

 今月は、つい先日あるヨーグルトを買った時のエピソードを紹介しましょう。
ちょっとした笑い話です。nyuseihin1
 『砂糖不使用・プレーンヨーグルト』と表示がされていました。 皆さんなら、どのようなヨーグルトを想像しますか? 私は『よしよし砂糖が入ってないから甘くないな。カロリーも低めかな。』と思い(というか勝手に思い込み。)、買ってみました。ところが、食べてみたら、 『うん???甘―い!想像していたのと違うよ!』ということになりました。 それからじっくりと表示を見てみました。確かに砂糖は入っていませんでしたが、他の甘味料を使っていました。

 カロリーは、一般的な他のヨーグルトより、やや低めという程度でした。 我ながら恥ずかしい話ですが、すっかり惑わされてしまいました。 砂糖を使っていなくても、果糖や果糖ブドウ糖液糖などの甘味料を使っていることもあります。 カロリーも低いという気がしてしまいますが、砂糖が入っていないからといって必ずしも低カロリーというわけではないようです。
 『砂糖不使用・食塩無添加』などの表示に惑わされることなく、栄養成分(エネルギーなど)の表示を確かめることが肝心だということですね。 多くの情報が氾濫している中で、自分にあったものを正しく選択できる力を身につけて、 自分の健康は自分で守ると考えていかなければいけないようです。

『栄養表示基準』

 なんらかの栄養表示をしたい場合は『栄養表示基準制度』によって、主要
5項目の表示が義務づけられています。sugar
 たとえば、以前は『食物繊維が入っています。』などの情報だけ表示できましたが、現在はこのようなことを表示する場合は主要5項目の表示も同時に表示されることになっています。
 これによって『食物繊維をとりたいけれど、太りたくないから エネルギーは控えたい。』などの場合にも『エネルギーが低めで 食物繊維が多く含まれる食品』を選択することができます。注意しなければいけないのは、書かれている数値が『100gあたり』なのか、『1個あたり』なのかということです。表示基準は、どちらでもよいことになっています。 しっかり表示を見る癖をつけましょう。

 また、『低塩みそ』、『低脂肪ヨーグルト』などの強調表示にも一定のルールができました。基準値が設けられ、 それ以下の含有量でなければ『低』、『ゼロ』と、基準値以上でなければ『豊富』、『強化』と表示できないことになっています。

 それから、比較対象となっている食品の記載も定められています。何と比較したのかどのくらいの割合で増やしたのかなどを表示することが決められています。 ここで要注意。何と比較しているかがとても重要です。必ず、栄養成分表示で確認して選ぶようにしましょう。実は意外とカロリーの高い『カロリー控えめ』食品があるものです。