特定保健用食品についてのご紹介、第8回目の今回は「血糖値が気になり始めた方の食品」についてご紹介致します。
血中中性脂肪とは?体脂肪とは?
体脂肪とはその名前の通り、「体に蓄積された脂(あぶら)」のことです。
長い歴史の中で、人々は常に飢餓に悩まされた生活を送ってきました。その結果、
食事をとった際に、できるだけそのエネルギーを体に蓄えておき、食事がとれない時には貯蔵しておいたエネルギーを使えるようにと飢餓に対応できるような体が作られたのです。また、体脂肪は、寒い時でも体温を維持できるように、体温調整の為の断熱材の役割もあります。このように、体脂肪は生命を維持していく上で必要不可欠なものといえます。
体内にある脂質には「コレステロール」「リン脂質」「中性脂肪」などがありますが、エネルギー貯蔵の役目を一番果たしているのが「中性脂肪」です。
食事から取り入れられた脂質やたんぱく質、糖質などは、体を作ったり、
エネルギーとして活用されますが、活用しきれず余ったものは、中性脂肪として脂肪細胞や肝臓、筋肉などに貯蔵されます。
従って、運動などの活動が日常的に少ないのに、たくさんの食事をとると、中性脂肪や体脂肪が増えやすくなってしまうのです。
血中中性脂肪、体脂肪が高いと・・・
中性脂肪が肝臓に沢山蓄積されると、脂肪だらけの「脂肪肝」になり、肝臓の機能が悪くなる場合もあります。特にアルコールを毎日のように大量に飲む人は、より一層中性脂肪が高くなりやすく、アルコールの分解で肝臓が酷使され、肝臓にとても負担となるので注意が必要です。
また、肝臓以外に皮膚のすぐ下(皮下脂肪)や内臓の周り(内臓脂肪)にも中性脂肪が蓄積されてきます。
肝臓や内臓の周りの脂肪増加は、動脈硬化、生活習慣病の要因となります。
体に蓄積されている脂肪量をチェックしてみましょう!
簡単に内臓脂肪の蓄積度を判定する方法があります。その方法はの一つが「腹囲の測定」です。下記の測定方法をご参考にぜひチェックをしてみてください。
【腹囲の計測方法】正確に測定するために、他の人に計測してもらいましょう。
1軽く両腕をあげ、へその高さに巻尺メジャーをあてます。
2メジャーが平行にきちんと巻かれているかを確認します。
3両腕を体の横に自然に下げ、普通の呼吸で息をはいた終わりに目盛りを読み取ってください。
※ 注意
・両足をそろえ、お腹の力を抜いた状態で立ってください。
・メジャーは、下着などの上からではなく、お腹に直接巻いてください。
・できるだけ飲食後2時間経過した後に測定をしてください。
内臓脂肪が多い状態の可能性があると言われる値は以下のとおりです。
男性:85cm以上
女性:90cm以上
その他、最近では、体重計タイプや手で握るタイプなど様々な体脂肪計が出ています。
手軽に体脂肪率を確認することができますので、1つの目安として利用されると宜しいでしょう。
また、CTやMRIを使い、腹部の脂肪についてより正確に確認する方法もあります。
血中中性脂肪、体脂肪が気になる方の食品とは?
血中中性脂肪、体脂肪が気になる方の食品とは、
●脂肪の吸収を抑える作用がある食品
●中性脂肪になりにくく、一般的な油よりもエネルギーになりやすい食品
●食後の中性脂肪の過度な増加を抑制する食品
などがあります。
○商品例
・食用油(調理などで使用する植物油など)
・マヨネーズ
・マーガリン
・飲料 など
○利用されている成分
・ジアシルグリセロール
・グロビンたんぱく分解物
・中鎖脂肪酸
・茶カテキン
・EPAとDHA
(2006年12月20日現在)
注意点
○適量をとりましょう
大量にとっても、効果が倍増するというものではありません。
食用油の場合、カロリーは通常の油と同じカロリーのものがほとんどです。従って、とり過ぎはカロリーオーバーになります。
また、飲料の中にはカフェインを含む商品もあります。カフェインのとり過ぎは「眠れない」「胃に負担がかかる」などが起こることがあります。
商品に書かれている適量を守るようにしましょう。
○治療するものではありません
商品を使用することで、体脂肪、中性脂肪が過剰なことによって引き起こされる疾病を治療するものでもありません。
○食生活を見直し、積極的に体を動かしましょう
これらの商品は、血中中性脂肪、体脂肪を増やしにくくする商品であり、
「中性脂肪を減らす」「体脂肪を減らす」商品ではありません。血中中性脂肪、体脂肪を減らす為には、まず日常の食事量や内容などの食事内容を見直すことが必要です。また運動を行うと、体に蓄積されたエネルギー、つまり脂肪を消費することに繋がるので、さらに効果的です。