脂がのって丸く太ったサンマは秋を代表する味覚!!
そのため、落語、詩歌、映画など庶民の文化の題材になるほど、その季節性やおいしさが定着している魚です。また、ことわざに「秋刀魚(サンマ)が出ると按摩(あんま)が引っ込む」と言われているように、サンマを食べると栄養豊富で健康になり、按摩が必要なくなるという意味です。
今回はこれからが旬の「サンマ」をご紹介したいと思います。
今年は不漁との事で食卓への影響も心配ではありますが、美味しいサンマを沢山味わえるといいですね。
サンマの名前の由来
「サンマ」の由来については、2つの有力な説があります。
~説・その1~
「サ(狭、意味:狭い、細い〉」に起源があるとして「細長い魚」を意味する古称「サマナ(狭真魚〉」が「サマ」から「サンマ」と変化した。
~説・その2~
大群をなして泳ぐ習性を持つことから、「大きな群れ」を意味する「サワ(沢)」と「魚」を意味する「マ」からなる「サワンマ」が語源となった。
しかし、「秋刀魚」という漢字表記の登場は大正時代と遅いのです。現代で使用される漢字表記「秋刀魚」の由来は、秋に旬を迎えよく獲れることと、細い柳葉形で銀色に輝くその魚体が刀を連想させることにあり、「秋に獲れる刀のような形をした魚」という意味が含まれています。
鮮度の良いサンマの見極め
鮮度の良い美味しいサンマの見極め方をご紹介します。
そのポイントは3つ!!!
①頭を持つと身がピンと張ってたれない→身が引き締まっている証拠!
②皮が張って銀色に光っている
③口先が黄色いと油のりがよい
サンマの栄養
脂ののったサンマは脂質を多く含み、DHAやEPA(IPA)などの不飽和脂肪酸が多いことが特長です。
不飽和脂肪酸とは脂質の材料で、エネルギー源や身体の構成成分 となるほか、 血液中の
中性脂肪やコレステロール値の調節を 助ける働きがあります。
そのためコレステロールが気になる人などにはぜひおすすめしたい食材です。
ただし、エネルギーが高い魚なのでエネルギーオーバーにならないように、 食べ過ぎには注意しましょう。
また、おすすめの食べ方としては、新鮮なものはぜひ内臓ごと塩焼きに。
独特の苦味を味わえるだけでなくビタミンAをはじめ、ビタミン・ミネラルが 各種豊富に含まれています。
また、血合いの部分には貧血改善に有効な鉄、ビタミンB2、そしてカルシウムの 吸収率をアップさせてくれる ビタミンDも豊富で栄養の宝庫です。
サンマのレシピ
脂がのった秋のサンマは、そのままお刺身や塩焼きで食べるのがおすすめです。
塩焼きには、たっぷりのおろし大根や、すだちやかぼすなどお好みの柑橘類を添えると、したたるようなサンマの脂を中和して、さっぱりと食べられます。
他にも煮付けにするのもおすすめですが、今回は魚が苦手な人でも食べやすい『サンマバーグ』をご紹介します。
●サンマバーグ●
【材料】2人分
サンマ 2匹
たまねぎ 小1/2個
パン粉 25g
牛乳 大さじ1/2
卵 1個
塩・コショウ 少々
油 大さじ1
【作り方】
① サンマの頭をおとし、内臓を取り三枚におろします。
② 三枚におろしたサンマの皮をむきます。
③ サンマをぶつ切りにし、包丁でたたきます。
④ ボールにたたいたサンマ・たまねぎ・パン粉・牛乳・卵を加えて粘りが出るまでこね、
塩・こしょうで味つけをします。
⑤ 食べやすい大きさに成型します。
⑥ フライパンに油をひき、⑤を両面焼いてできあがり。
大根おろしとポン酢のおろしソースでお召し上がりください!!
※サンマの簡単な皮のむき方を2つほどご紹介します。
『頭側の切り口の皮を指でつまみ、ひっぱりながら尾に向かってはがす』
『まな板に上に皮側を下にして身を置き、皮を押さえながら身をはがす』
※フードプロセッサーやミキサーを使うと③、④の工程が省けます。