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栄養コラム

お雑煮

No.85

2011年1月6日

管理栄養士 木村 愛

新年あけましておめでとうございます。

お正月はゆっくり過ごせましたか。
お正月に欠かせないものといえば、おせち料理やお雑煮といった日本独自の料理がありますが、
みなさんは召し上がりましたか。
今回は地域や家庭によって様々な種類があるお雑煮をご紹介致します。
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お雑煮の歴史

お雑煮の起源には諸説あります。

新年、年神様に供えた餅などの食物を神棚からおろし、そのご利益を頂いたという説や、
もともと武家社会の料理だったものが庶民に普及したものとも言われています。
また、現在のお雑煮のスタイルは室町時代から始まったと言われています。


お雑煮の由来

餅は昔から日本人にとってお祝い事や特別の日に食べる「ハレ」の食べ物でした。2
そのため新年を迎えるにあたり、餅をついて他の産物とともに歳神様に
お供えをし、元日にそのお供えをお下がりとして頂くのがお雑煮です。
お雑煮を食べる際には旧年の収穫や無事に感謝し、新年の豊作や
家内安全を祈ります。また、「雑煮」の語源は「煮雑〔にまぜ〕」で、
いろいろな具材を煮合わせたことからきています。


各地域でのお雑煮の違い

日本全国には様々な種類のお雑煮があります。
本来は、もち・アワビ・いりこ・焼き栗・山芋・里芋・大豆の7種類の材料を
味噌で煮たものでした。
しかし、『雑煮』を『何でも雑多に煮る』の意味と誤解されて全国に広まった為、
地域によって違う料理になったと言われています。
では各地の餅や味付け、中に入っている食材の特徴をご紹介します。

関東地方:角餅   関西地方:丸餅
汁に入れる前に餅を焼くか、生のまま汁に入れて煮るかなど餅の使い方も様々です。
味付け
東日本と近畿を除く西日本:すまし汁仕立て
関西地方:白味噌仕立て
出雲地方や能登半島の一部などでは小豆〔あずき〕汁のお雑煮もあるそうです。
食材

代表的な具材として、餅、豆腐類、いも類、鶏肉の切身または肉団子にしたもの、青味(小松菜、三ツ葉、 ほうれん草)、彩りを添えるための人参・蒲鉾・海老、香りに柚子などがあります。各地の特産を入れることが多いようです。

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栄養バランスの良いお雑煮

お雑煮はお正月だけでなく、普段の食事でも食べてみてはいかがでしょうか。
お雑煮に肉や卵、大豆製品(たんぱく質)、野菜(ビタミン、ミネラル)をプラスすることで
栄養バランスの良くなります。特にこんな方におすすめです。

● 食が細い方、食欲がない方
お雑煮は食材を煮込んでいるため消化されやすく、胃に負担がかかりにくいため
消化しやすいという特徴があります。

おすすめプラス食材:大根!!
大根は消化酵素を多く含むため、消化を促進し胃腸を守る効果があります。
また大根の葉もビタミン、ミネラルが豊富なので一緒に食べることもおすすめです。4

● 夜食を食べる方 
お雑煮は消化がよく、低カロリーな夜食としておすすめです。これからの時期、受験生の方々の夜食にいかがですか。

おすすめプラス食材:里芋!!

低カロリーな里芋は胃腸を守る働きがあります。また独特のぬめり成分の一つである
ガラクタンは免疫力を高め、風邪予防につながります。
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● 1人暮らしの方
卵や大豆製品、野菜をプラスすることにより、1杯で手軽にバランスよく食べることができるお雑煮は1人暮らしの方にもぴったりです。

おすすめプラス食材:小松菜!!

小松菜は日本人に不足がちなカルシウム、鉄分が豊富なので、プラス食材にピッタリです。6

ちょっとご注意!
お餅は食べやすいため、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。お餅は2個分で大きなお茶碗1杯分程度のカロリーになります。食べるときは食べ過ぎに注意し、適量を心がけましょう。7