あけましておめでとうございます。新しい年を気持ちよく迎えられましたでしょうか。今年も一年皆様にとって良い年になるといいですね。
さて、年末年始は食べ過ぎてしまったり、テレビを見ながらつい食べ物に手がのびてしまったり食生活が乱れやすいですよね。今月はそんな食生活で疲れた胃にやさしい食事についてご紹介します。
胃の働き
胃は食べた物を一時的に貯蔵したり、消化したり、殺菌したりしています。
胃に食べ物が入ってくると蠕動運動を始め、胃液を分泌します。食べ物は胃液と混ざり消化されたり、消化しやすいようにドロドロな状態になり、少しずつ次の十二指腸へ運びだされます。また、胃液は強力な酸性で食べ物についている細菌なども殺菌しています。
胃の調子を悪くする原因
普段の生活の中で胃の調子を悪くする原因は様々です。胃もたれや胃痛は胃の中にいつまでも食べものが残ってしまい、胃が疲れているときや、胃の粘膜が弱って胃粘液が少ない、胃酸が過剰に分泌されて胃の粘膜を傷つけているときにおこります。また胃の働きは自律神経により調整されるため、自律神経のバランスが崩れることも一因となります。
その1:アルコール
アルコールは胃の粘液を通り抜け、粘膜に直接刺激を与えて粘膜を荒らします。
その2:ストレス
ストレスにより自律神経が乱されます。蠕動運動が鈍くなり、血流も悪くなるため粘膜が弱ったり、胃酸の分泌を高める一方、胃粘液の分泌を抑えるため、胃粘膜の状態が悪くなります。その他にも胃粘膜に活性酸素が大量に発生し、胃潰瘍などを引き起こします。
その3:たばこ
喫煙は胃粘膜の血管を収縮させ、血流を悪くするため胃粘膜の機能低下につながります。
その4:食べ過ぎ
食べ過ぎると胃に食べ物が長くとどまり、常に動いている状態のため、胃を疲れさせます。
特に脂肪分の多い物は消化に時間がかかり、胃への負担を大きくします。
胃を守るための良い食生活
・規則正しい食事をしましょう
常に胃に食べ物があっては胃が休む暇がありません。1日3食をしっかり食べましょう。逆に1食抜いてしまうと胃粘膜の抵抗力が弱ってしまうため、胃液により胃を障害する自己消化がすすんでしまいます。
・腹八分目で食事をやめましょう
満腹まで食べていると食べ過ぎ注意です。あと少し入るくらいでとどめておきましょう。
・ゆっくり噛んで食べましょう
ゆっくり噛むということは口の中で食べ物を細かくすることや、唾液からでる消化酵素によってある程度食べ物を分解することにより、胃で行われる消化や蠕動運動を軽くして胃に負担がかからないようにしてくれます。また、食事量を減らすことにもつながります。
おすすめ食品
・脂肪の少ないたんぱく質
たんぱく質は弱った胃の粘膜を修復します。たんぱく質を摂るには脂質も多く摂りがちに
なります。
たんぱく質源の中でも低脂肪な鶏のささみ、赤身、ヒレ肉、白身魚、豆腐、卵などが
おすすめです。
・胃に負担の少ない炭水化物
ごはんやうどんは消化が早く、特にご飯はお粥にして食べるとより消化しやすくなります。
・胃の働きを助ける他の食材
かぶ、大根、山芋・・・消化酵素を含むため、消化を助けます。
人参、カボチャ・・・粘膜を保護するビタミンAを多く含みます。
リンゴ・・・ペクチンが胃の粘膜を守ります。
調理方法は煮たものや蒸したものがおすすめです。卵や肉などのたんぱく質は加熱しすぎると逆に消化に悪くなるので注意しましょう。和食を中心としたメニューにすると味付けや調理に使う油が少なく、胃にやさしい食事になります。
おすすめメニュー
胃を休め、寒い冬に身体を暖めるグラタンをご紹介します。
通常のクリームソースを山芋にすることでさっぱりとした一品になります。
●山芋と豆腐の和風グラタン
【材料】 2人分
・絹豆腐・・・1/2丁(150g)
・山芋・・・120g(10cm位)
・豆乳(無調整)・・・大さじ4
・めんつゆ(3倍濃縮)・・・大さじ1
・とろけるチーズ・・・1枚(ピザ用チーズ・・・ひとつかみ程度)
【作り方】
1. 豆腐をクッキングペーパーで包み、電子レンジで1分加熱し、水切りする
2. 山芋はすり、めんつゆ、豆乳と混ぜる
3. 1.の水切りした豆腐を耐熱用の器に入れ、2.をかけ軽く混ぜ合わせる
4. チーズをのせ、オーブントースターでチーズに焦げ目がつくまで焼く
5. お好みで万能ねぎやきざみ海苔をのせる
※ネギや鶏肉などを具材として加えると一皿でも満足感があります。
※豆乳は牛乳でも美味しくいただけます。