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栄養コラム

風邪対策

No.133

2015年1月5日

管理栄養士 田原 佳奈

あけましておめでとうございます。新たな一年のスタートです。年末年始はいつもと違う生活リズムになり、忙しかった方もゆったりした方も様々だと思いますが、良い年明けを迎えられましたか。これから年末年始の疲れが出やすく、寒さもまだまだ続きますので、風邪に注意が必要な時期です。事前に対策をとって、乗り切りましょう。7


風邪対策には自己防衛

風邪などの原因であるウイルスが体内に侵入すると、自己防衛機能であ8る「免疫」機能が働いて、ウイルスを異物と判断し、排除します。この免疫をしっかり働かせることが風邪対策には重要です。
また風邪を引いてもウイルス自体を抗菌する薬はありませんので、免疫を高めて自己治癒することが必要です。風邪対策のために免疫を高め、ウイルスへの抵抗力をつけましょう。


免疫を高めるために

免疫を高めるための対策はいくつかありますが、その中の一つに体温を高めて、低体温を防ぐことがあります。疲れや寝不足などで代謝が低下したり、食生活の乱れなどによりエネルギーが不足すると体温が下がってしまいます。免疫の働きは体温が1度下がると30%以上弱まると言われており、体温によって大きく変化します。また体温の低下により血液の流れが悪くなることで、免疫に関わる様々な代謝が低下し、免疫が低下します。まずは低体温にならないための食生活を心がけていきましょう。


体を温める食事のポイント

●温かい料理を摂る
生野菜サラダではなく温野菜にしたり、スープや汁物を追加したりしましょう。体を温めるだけでなく、加熱して食べることによって消化吸収しやすくなり、血流を良くしたり代謝を上げたりします。

●朝食をしっかり摂る
体温は夜のうちに下がります。朝食を摂ることで体温が上がります。またその日の活動をスタートさせるために必要なエネルギーを補給する大切な食事です

6●1日3食摂って、生活リズムを整える
生活リズムが不規則になると食事内容が乱れたり、寝不足になったりと免疫が落ちやすくなります。1日3食の食事で生活リズムをつかみましょう。


日常生活では、運動やストレッチなどで体を動かしたり、湯船につかったりすることも体温を上げることにつながります。


体を温める食材

●長ねぎ
香りの成分である硫化アリルは血行をよくする効果があると言われています1。白い部分に多く含まれます。水に溶けやすく熱に弱いので、さっと加熱して食べるのがおすすめです。

●にら
冷え性に効く漢方薬としても使われています。香り成分である硫化アリルは長2ねぎより多く含まれます。

●生姜
ジンゲオールは血行をよくするほかにも、代謝をあげ、発汗を促す効果がある3と言われています。特に加熱して食べると効果がアップします。

●唐辛子
辛みのもとであるカプサイシンは血行をよくする効果があると言われて4います。熱に強く、油によく溶けるので炒めものに混ぜるとよいでしょう。

●肉類、魚介類、卵、大豆製品
食事をした後、体内では栄養素の消化吸収のためにエネルギーが消費されて熱が発生されますが、この発生エネルギーが最も高い栄養素が「たんぱく質」です。たんぱく質の多い食品をとると体温をあげることに繋がります。またたんぱく質は免疫細胞をつくるもととなりますので、毎食何れかを揃えるようにし、不足しないようにしましょう。


おすすめレシピ

体の芯から温まるスープをご紹介します。

●豆乳の生姜スープ

【材料】(2人前)5
・豆乳(無調整)・・・300ml
・水・・・100ml
・鶏肉・・・100g(1/2枚)
・ニラ・・・1/4袋(25g)
・長ねぎ・・・50g(1/2本)
・すりおろし生姜・・・1片分(5g)
・鶏ガラスープの素・・・5g
・塩・・・小さじ1/2

【作り方】
1.鶏肉は1口大、ニラは長さ5cmカット、長ねぎはニラと同じ位の長さになるように斜めスラ
     イスします。
2.鍋に水、鶏ガラスープの素、塩を入れ沸騰したら鶏肉とすりおろした生姜を入れます。
3.鶏肉に火が通ったら、豆乳を入れます。
4.再度沸騰したらニラと長ねぎを入れひと煮立ちさせます。
5.器にいれて出来上がりです。

※糸唐辛子をトッピングしたり、お好きな野菜を加えてボリュームアップさせるのも良いでしょ
 う。
 また、クラッカーを浸して食べると軽食になります。時間がない朝などの朝食に、また夜遅い
 食事などで軽く済ませたい時にお勧めです。